∞∞∞ Honey Stories・ハチミツのおはなし ∞∞∞
Vol.ⅩⅩⅡ Oct. 1. 2018
お気に入りのマグカップに注ぐ豆からひいたコーヒー・一口大にカットしたバナナにハチミツとヨーグルトをたっぷりかけたガラスのボウル・そして季節のフルーツをたっぷり盛ったひと皿・・・
同じ朝食といっても、フルーツは季節ごとに違うものをいただけるので、彩りも味も食感も結構楽しめるのである。
そしてこの朝食のポイントは、ハチミツの美味しさにあると思う。色々なハチミツを味わったが、以前はフランス産のもみの木・今は長野県産のリンゴのハチミツを好んで食している。語れるほどの数や超高級(お値段が)なものを試したわけではないが、やはりそれぞれに個性や違いがあることは確かで、産地や花(蜜)の種類によって香りや色、味も微妙に変わってくるので、自分の好みに合う逸品を見つけるのも楽しいと思う。
せっかく毎朝ハチミツと付き合うのだから、やはりお洒落にしたいと思い外国映画に出てくるハニーディッパー(ギザギザの樽のような物が先についた木製のマドラー)を買い求めたが、うまくハチミツを絡め取れず、ポタポタこぼすので(笑)、我が家ではNGとなり、今はハニーディスペンサーに適量を入れ替えて使っている。が、これが意外と見た目も使用感もなかなかなのである。
ハチミツの魅力はあの美しく透明な黄金色と得も言われぬ甘さだが、気になる糖分は80%、それ以外はミネラル・ビタミン・酵素が含まれており、カロリーは砂糖の3/4とヘルシーではある。また、殺菌力や抗菌力に優れており、昔から傷口にぬるなど、薬として珍重されてきたという。それ故か、旧約聖書の記述にも既に登場し、古代エジプトでも大切にされ、日本では平安時代、宮中への献上品とされてきたという長い歴史が物語る貴重な優れものだったのであろう。
最近では、低い血糖指数・代謝応答・消化しやすい短糖成分(ブトウ糖・果糖)がスポーツ時のエネルギー再生に効果的で適しているとされ、また、ハチミツの一種のマヌカを摂取することで免疫細胞の活性化が認められたという報告や、抗酸化作用による、アンチエイジング効果も確認されているということで、正に美容にも健康にも万能の食品なのかもしれない。
朝食のハチミツでもう一つとても印象に残っている光景がある。
新宿のパークハイアットホテル(我が家のお気に入りのシティホテルで、イベント時には利用したくなるホテルである)のビュッフェスタイルの朝食時に、なんとハチミツが巣ごと板状にセットされており、したたり落ちる蜜をハニーディッパーで絡めていただいた時の感動と幸せな気分は今も忘れられないのである。
しかし、ここ数年、日本では、外来種のアシナガバチの台頭と攻撃によりミツバチが減ってきており、冒頭にあげたリンゴのハチミツも生産者から来年は無理かもといわれた厳しい現実がある。日本だけなく世界中でミツバチが減少傾向にあり、何とも心配な状況ではある。
「ミツバチが伸び伸びと安心して花から花へとせっせと飛び回れてこその、美味しいハチミツがいただける穏やかな日常であってほしいものである。」
というひとりごとでした。
*番外編
ハチミツのラベルをよく見ると「1歳未満の乳幼児には与えないでください」と書かれている事に注目したい。これは、ハチミツに含まれるボツリヌス菌(ハチミツには極微量含まれており、自然界には普通に存在しているので、大人が摂取しても問題はない)が影響するためで、腸内環境の整っていない乳幼児は抵抗力や免疫力が弱いため摂取は避けた方がよいと厚生労働省より指導がなされている。
*参考:「永遠に腐らない!?ハチミツにまつわる15の雑学」
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